【2022年|最新住宅ローン】頭金はいくら用意するのが正解?頭金入れた方が良い3つの理由
- 頭金って必要なの?
- 頭金っていくら入れたらいいの?
- 頭金ないけど家って建てられるの?
頭金は全体の20%くらいは用意しよう
なんて聞いたことがあるかもしれません。3000万円の家なら600万円、結構な額ですよね。突発的な支出の備えも必要ですからできるだけ頭金は抑えておきたいと思うもの。
頭金なしで住宅ローンを組めるのであれば、それに越したことはないですよね。
そうは言っても頭金なしで住宅購入資金をすべて住宅ローンでまかなえるのかどうか、気になるところですよね。
結論から言うと、家づくりの費用すべてを住宅ローンでまかなうことは可能です。頭金を一切払わなくてもマイホームを持てます。いわゆるフルローンと呼ばれるものですね。
フルローンでマイホームを買えるとはいえ、できることなら頭金を入れた方が良いです。
本記事では、頭金を入れるメリット・頭金を入れるならいくらが良いのかについて解説します。
頭金を入れると住宅ローンをお得に利用することができます。借入金額の大きな住宅ローンではちょっとの差が数十年後には大きな差になっています。
ぜひ最後まで読んでいただければと思います。
この記事はこんな僕が解説しています▼
- 2006年から今日まで注文住宅の会社に勤務
- 16年の実績を持つ現役建築士
- 土地探し→設計→現場管理→引渡しまですべての業務担当
詳しいプロフィールはこちらから
頭金は自己資金で足りない分を補填する
そもそも住宅ローンは「自己資金で足りない費用を借りる」という考え方がとっても大事です。
なぜなら借入額が少ないほど総返済額は少なくなるからです。
貯金が目減りするのが嫌だからと頭金に入れるだけの自己資金があっても、できるだけ多くを住宅ローンでまかなおうとしがちです。
ところが銀行はボランティアではありません。貸したお金の利息によって収益を得ています。
(もとは僕たちが銀行に預けたお金を他人に貸してるだけなのに・・・と言う話は置いといて。)
住宅ローンの毎月返済額で利息を意識することは少ないかもしれませんが、想像以上に利息の額って多いんです。
住宅ローンで頭金を入れる3つのメリット
頭金を入れるとお得に住宅ローンを借りることができるんです。
- 利息が減るから総返済額が少なくなる
- 金融機関が定める優遇金利を適用できる
- 月々の返済額を少なくできる
利息が減るので総返済額も減る
金融機関で借りた金額(借入金額)には利息がつきます。
銀行から3000万円借りた場合、今の固定金利(1,6%)で35年ローンを組むと月々返済額が9,3万円で済みます。
家賃感覚で返済できるなら、と35年のフルローンを選びがちです。
その結果返済完了の35年後には3000万円の借入額に対して返済額は3900万円になっています。
銀行に900万円の利息を払って3000万円借りているんです。
借入金額100万円。金利1,6%、35年ローンを組んだ場合の総返済額はおよそ130万円です。
利息は30万円です。
- 2000万円借りると利息は20倍の600万円
- 3000万円借りると利息は30倍の900万円
頭金を1000万円入れて、借入額を1000万円少なくできれば総返済額で300万円少なくできます。
超低金利の今、もし変動金利(金利0.5%)を選択すれば100万円につきおよそ10万円。1000万円で100万円の差です。
頭金を入れて総返済額を押さえつつ、変動金利にすれば利息はさらに少なくなります。
ただし、変動金利は金利上昇のリスクを負います。ギャンブルに近い性質がありますので「変動金利」「固定金利」の選択時はじっくり考えてみてください。
変動金利・固定金利については別の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
https://ii-ie-tukuru.com/housing-loan/
金融機関が定める優遇金利を適用できる
住宅金融支援機構の『フラット35』で住宅ローンを申し込む場合、融資率によって適用される金利が変わってきます。
- 頭金が借入金額の1割未満(融資率9割超)→適用金利1.54%
- 頭金が1割以上(融資率9割以下)→適用金利1.28%
頭金を1割入れるか入れないかで適用される金利が変わります。
頭金を借入金額の1割入れるか入れないかで、金利が0.26%差がつきます。
3000万円の物件価格に対して、
- 3000万円のフルローン
- 2700万円+頭金300万円
を比較してみます。
【借入額3000万円】利息は882万円
借入額3000万円・適用金利は1.54%
- 月々の支払額は92,444円
- 総返済額は3882万円(38,826,354円)
利息の支払いは約882万円
【借入額2700万円+頭金300万円】の利息は651万円
借入額2700万円・適用金利1.28%
- 月々の返済額は79,791円
- 総返済額は3351万円(33,511,992円)
利息の支払いは約651万円(6,511,992円)
『3000万円(フルローン)』と『2700万円+頭金300万円』
フルローン | 頭金300万円 | |
借入金額 | 3000万円 | 2700万円 |
頭金 | 0円 | 300万円 |
総返済額(借入+利息) | 38,826,354円 | 33,511,992円 |
頭金+総返済額 | 38,826,354円 | 36,511,992円 |
差額 | +2,314,362円 | ー |
頭金を1割入れるだけで、総返済額は231万円も少なくすることができます!
月々の返済額を少なくできる!
頭金が多いほど月々の返済負担は少なくなります。
先程のシミュレーションのように3000万円の物件を購入する場合、
- 借入額3000万円(フルローン)の場合、毎月の返済額は「92,444円」
- 頭金300万円+借入額を2700万円の場合、毎月の返済額は「79,791円」
月々の返済額を12,653円安くすることができます。
【住宅ローンの頭金】いくら入れたら良い?
・・・そんな極端な人はいませんよね。
とはいえどれくらい頭金を入れてどれくらい貯金しておけば良いのか。
借入金額を増やせばその分多くの利息を払うことになるし、逆に借入金額を少なくするために頭金をたくさん入れれば、万が一のときにお金が払えなくて住宅ローンが払えなくなります。
いくらが妥当なんだろう。ってことでよく言われている言葉が生活防衛費。
生活防衛費は生活費の3ヶ月〜6ヶ月分です。
直近で大きな支出がある人は当然その分も確保しておく必要があります。
総返済額を少なくするという意味でも、生活防衛費を確保しつつ残りを頭金に入れることがオススメです!
頭金を入れた方が良い3つの理由|まとめ
今回のまとめに入ります。
頭金を入れても入れなくても住宅ローンを組むことができます。住宅購入費用は全て住宅ローンで賄うことは可能です。
とは言え、貯金があるなら頭金は入れるに越したことはありません。頭金あり、頭金なしのそれぞれの総返済額を比べると一目瞭然です。
- 利息が減るから総返済額が少なくなる!
- 金融機関が定める優遇金利を適用できる!
- 月々の返済額を少なくできる!
借入金額を増やせばその分多くの利息を払うことになるし、逆に借入金額を少なくするために頭金をたくさん入れれば、万が一のときにお金が払えなくて住宅ローンが払えなくなります。
いくらが妥当なんだろう。ってことでよく言われているのが『生活防衛費』
生活防衛費として言われているのは生活費の3ヶ月〜6ヶ月分です。
直近で大きな支出がある人は当然その分も確保しておく必要があります。
でも実際は自分のお財布事情に合わせて、このくらい残しておけば大丈夫だろうというところで良いと思います。
今回は住宅ローンで頭金を入れるメリットについて解説しました!
以上、参考になれば幸いです。