コンパクトハウスのメリット5選|暮らしやすいのは広い家より狭い家
このブログは、
注文住宅の会社に勤めるサラリーマン建築士の「けんちくん」が、17年の実務経験を基に、家づくりのいろんな疑問にお答えする。
そんなブログになっています。
狭い家と広い家のどっちが良いかと聞かれたら、おそらく広い家に暮らしたいと思う人の方が多いと思います。
大は小を兼ねる。なんて言うくらいですから、家は狭いよりも広い方が何かと良い気がするものです。
15年前は家の大きさは40坪が当たり前でしたが、今は30坪〜32坪の家が多い印象です。家の価格が上がったことでコンパクトな家が増えています。
今と昔を知っている僕としては、家は広いよりも狭い方が良いと思っています。
広すぎると掃除が大変だったり、かえって落ち着かなくなったりするものですから。
と言うことで今回は、小さい家のメリットを5つご紹介したいと思います。
小さい家のメリット5選!

早速ですが小さい家のメリットをご紹介します。
- 建築費用が安くなる
- 質の高い家を作れる
- 光熱費が安くなる
- 掃除がラクになる
- 庭を大きく取れる
順番に解説していきます。
メリット①|建築費用が安くなる

ハウスメーカーや工務店、会社ごとにある程度の標準坪単価が決まっています。
1坪(畳2枚分)あたり〇〇万円〜
っと言われるのが坪単価です。大きければ大きいほど建築費用が高くなります。
広い家はその分建築費用が高くなるので、その分家づくりの予算は多く必要になります。
というのはよくある話です。
メリット②|質の高い家を作れる

- 広さ>品質
- 品質>広さ
仮に3000万円という予算の中で『広さ』『品質』のどちらを優先するかによって、家づくりの方向性が大きく変わってきます。
例えば、3000万円という予算で
- 40坪の家を作るのか
- 30坪+高品質な家を作るのか
それによってどんな家になるかは大きく変わります。ただ広い家を建てるのか、それともコンパクトで高品質な家を建てるのか。
ここでいう『高品質』というのは
- 断熱性能
- 水廻りのグレード(キッチン・お風呂・トイレ)
- 化粧フロア→無垢フローリング
- 既製品建具→製作建具
- ビニールクロス→塗壁(珪藻土・漆喰など)
コンパクトに建てて残りの予算で品質を向上させる、これがオススメ!
メリット③|光熱費が安くなる

広ければ広い家ほど光熱費が高くなります。
20畳のリビングよりも30畳のリビングの方が、暖房・冷房に必要なエネルギーが多くなります。
他にも、
20畳のリビングよりも30畳のリビングの方が、必要な照明器具の台数も多くなり、その分電気代も高くなります。
家が大きくなるほど
- 暖房消費エネルギーが大きくなる
- 冷房消費エネルギーも大きくなる
- 照明器具の台数も増える
- 電気代も高くなる
つまり、年中光熱費が高くなる!
メリット④|掃除がラクになる

広ければ広いほど掃除の範囲が増えます。
掃除機をかけるにもコードの長さが足りなくて、2回も3回もコンセントに差し替えないといけないこともあるでしょう。腰への負担も大きいですよね。
お掃除ロボットがあるから大丈夫!という人もいるかもしれませんが、意外にも壁やカウンターにも埃は溜まるものです。
コンパクトな家の方が掃除の手間が減り、家事の時間を短縮できるのも大きなメリットですね。
メリット⑤|庭を大きく取れる

アパート・マンション住まいでは持つことのできない『我が家専用の庭』
専用の庭があると楽しみが倍増です。
- バーベキュー
- ガーデニング
- 水遊び
- 鬼ごっこ
- お庭キャンプ
小さい家ほど敷地が広く取ることができ、小さい家ほど庭での楽しみが増えます。
ちょうど良いのは30坪!
小さい家って言っても大きさの感覚は人それぞれですよね。40坪で広く感じる方もいれば50坪でも物足りないと思う方も。
設計業務を生業としている僕としては
っと思っています。
広さの参考寸法
子供室は4畳半で十分です!
→間口2.73m × 奥行き2.73m
寝室は6畳もあればダブルベッドを置けます!
→間口3.64m × 奥行き2.73m
LDKは20畳程度確保できます。20畳あれば結構ゆったりです!
→間口4.55m × 奥行き7.28m
と言う気持ちも分かります。
そんな気持ちにお答えするために、小さな家でも広く感じる建築的手法をご紹介したいと思います。
小さい家でも広く感じる建築的手法!
- 吹抜けを設ける
- できるだけ壁で仕切らない
- 窓を大きめに(外部とのつながり)
敷地に対して道路がどの方位に面してるか、敷地形状が正方形なのか長方形なのか。これらの条件によって間取りは大きく変わります。
具体的な間取りのアドバイスを欲しい方は、コメントにて受け付けております。
広く感じる方法①|吹抜けを設ける

吹抜けを設けることで、天井が高くなるのと同時に上下階のつながりができ、空間が広く感じます。
どこに設けるかで吹抜け効果が大きく変わりますが、オススメはリビング上部の吹抜けです!
また、吹抜けを設ける部分の1階・2階に窓を設けることで【明るさ+開放感】が倍増します。
広く感じる方法②|できるだけ壁で仕切らない

壁で細かく仕切ってしまうと閉塞感が出てしまいます。
例えば、
同じ20畳でも
- 20畳のLDK
- 10畳のDK+10畳のL
ワンルームの20畳と区切られた20畳。ワンルームの20畳の方が広く感じます。
他にも、子供部屋は年頃になるまで仕切らないとか、洗面室は壁で仕切らずにホール続きの洗面コーナーで計画するとか、できるだけ壁で仕切らないのがオススメです!
広く感じる方法③|窓を大きめに(外部とのつながり)

間仕切り壁を排除することで閉塞感がなくなります。
できることなら外壁面の壁も排除したいところ・・・ではありますが、当然そんなことはできませんね。
そこで、外壁面には開放感を出すためにも大きめの窓を計画したいところ!
窓を設けることで閉鎖的な壁に奥行きが出ます。窓は大きければ大きいほど開放感があり、部屋を広く感じさせてくれます。
外部(庭)とのつながりを意識することが奥行き感を出すのに効果的です!
【大きい家】部屋を持て余す人多し!
広い家を建てた人で、翌年には広さを持て余す人もいらっしゃいます。
なんて後悔の声も・・・。
家を建てようと思うと『広い家に住みたい』という思いが働くものです。
後悔しないためは
- 『広さ・品質』どちらが大事か
- 畳数ではなく広さをイメージして広さを決める
コンパクトハウスのメリット5選|まとめ
夢は大きく!家も大きく!
できれば広い家に住みたいですよね。そのお気持ちよ〜く分かります。
今回は小さい家のメリットをご紹介しました。
ですが、注文住宅で設計・現場管理歴15年の僕の経験上、家は広ければ広いほど良いというワケでは無い!と思っています。
小さい家のメリット5選
- 建築費用が安くなる
- 質の高い家を作れる
- 光熱費が安くなる
- 掃除がラクになる
- 庭を大きく取れる
小さい家でも広く感じる建築的手法
- 吹抜けを設ける
- できるだけ壁で仕切らない
- 窓を大きめに(外部とのつながり)
なんて後悔の声もよく聞こえてきます。
後悔しないためは
- 『広さ・品質』どちらが大事か
- 畳数ではなく広さをイメージして広さを決める
以上、家づくりの参考になれば幸いです。
これからも後悔しない家づくりについて発信していきますので、見逃さないようにぜひブックマークよろしくお願いします♪
最後まで読んでいただき、ありがとうございます^^