家づくりの基本知識
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家づくりの情報収集の方法とコツ【ネットやSNSは信用できる?】

kentikun
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このブログは、

注文住宅の会社に勤めるサラリーマン建築士の「けんちくん」が、17年の実務経験を基に家づくりのいろんな疑問にお答えする。

そんなブログになっています。

みなさんは主にどの方法で家づくりの情報収集をされていますか?

「令和3年度住宅市場動向調査」によると注文住宅の情報収集する方法として、4人に1人以上がインターネット・知人の紹介を利用しているそうです。

情報収集方法の割合

  1. インターネット 27.5%
  2. 知人等の紹介 27.5% (※複数回答)

引用元:令和3年度住宅市場動向調査

インターネットでの情報収集はいつでもどこでも手軽に行える利便性の良さがあり、家を建てた知人がいれば経験者の生の声を聞くことができます。

ただし「インターネット」や「知人」による情報収集は注意も必要で、誤った情報によって「こんなはずじゃなかった」と後悔する人も大勢いらっしゃいます。

ただ情報をかき集めても、それが正しい情報でなければかえって混乱を招き、全部が中途半端な家づくりになってしまいます。

そこで現場監督10年・設計営業7年のサラリーマン建築士「けんちくん」が17年の実務経験を基に、家づくりの正しい情報収集というテーマでお話ししたいと思います。

ぜひ最後までご覧ください。

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ネットやSNSの情報は信憑性に欠ける

僕もSNSやネットで家づくりの情報収集をしていますが偏った情報が多く、眉唾物の情報がたくさんありますが、それを信じる人もまた大勢いらっしゃいます。

ネットやSNSでの偏った情報
  • 住宅の断熱材にグラスウールを使ってはいけない
  • 今の時代、換気は一種換気以外あり得ない
  • 耐震等級3以外の家はあり得ない

どれも正しい部分はあると思います。

グラスウールよりも性能の良い断熱材はあるし、換気扇も三種換気より一種換気扇の方が光熱費を削減できるし、耐震性能は高いに越したことはありません。

とはいえ「それ以外の選択肢はあり得ない」というのは大間違い!

ネットに出回る情報の多くは「一般的にはそうだよね」という万人向けな部分が大きく、それがあなたに当てはまるとは限りません。

これらの情報に辿り着いた家づくり初心者さんたちは、発信者の「偏った意見」が家づくりの成功へと導く最適解と思い込んでいる印象があります。

自動車事故の確率は高いから、万が一の事故に備えて全員がボディの強いベンツに乗り換えるべきだ!

と言われたところで、乗り換える人は多分いませんよね。

にも関わらず家づくりに置き換えると、みんなベンツに乗り換えてるような状況です。

各専門家の発信はポジショントーク

たとえば塗装屋とか板金屋とか構造屋など、専門家と名乗っている人たちの発信は、それぞれのポジショントークになっていることがほとんどです。

  • 不安を煽って塗替えを勧めたり
  • メンテナンスフリーと偽って板金を勧めたり
  • 耐震等級3以外あり得ないと言ってみたり

正直なところ、それぞれの立場でそれぞれの都合で発信している感が否めません。

軽自動車専門店では軽自動車をアピールし、高級外車専門店では外車のアピールをするのが当然で、

同様に塗装屋は塗装屋のアピールを、板金屋は板金屋のアピールするのが当然ですよね。

家づくりを始めたばかりの人にとって、どの情報が正しくて、どの情報を信頼して良いのか、なかなか判断つかないものですよね。

知人による情報は、その人の感想になりがち

知人の情報も同じで、下手したら専門家のポジショントークよりタチが悪いです。

収納を広く計画してもらって良かった!物ってどんどん増えていくからね!

知人A
知人A

バルコニーでの食後の一服が最高に気持ち良いよ。「マイホーム」って感じがして最高だね!

知人B
知人B

どこまでいっても初めての家づくりの感想と、一個人の感想しか聞けないものです。

合わせて読みたい
生活空間を犠牲にしてまで収納部屋が必要ですか?収納が多い家はお金と広さの無駄使い
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正しい情報収集の方法|ポイント解説

家づくりの情報はスポット的にはどれも正しいものだと思います。

その中で大事なことは、情報の表と裏をよく調べることです。これはメリット・デメリットと置き換えてもよいですね。

木を見て森を見ず、のように小さいところしか見ていないと、家づくり全体の失敗へとつながります。

とにかく徹底的に調べることでしか、正しい情報収集へは辿り着けません。

情報の裏表を調べる!

グラスウールを住宅に使うべきではない!

と言ってる人が一部にいて、主に次の2つの理由からそう言われています。

  1. グラスウールよりも断熱性能の良い材料がある
  2. グラスウールは施工不良で性能が半減する

断熱材の性能の良し悪しを測る指標として、熱伝導率という値があります。

熱伝導率(λ:ラムダ)は「熱の伝えやすさ」をいい、値が大きいほど熱を伝えやすく、値が小さいほど熱が伝わりにくい、という解釈になります。

熱伝導率が小さいほど性能の良い断熱材と言うことになります。

  • グラスウールの熱伝導率=0.038 ※単位はW/(m・K)
  • ネオマフォームの熱伝導率=0.020 

ネオマフォームはグラスウールの1.9倍も性能が良い、ということです。

上記のことから、

グラスウールよりも性能の良い断熱材があるんだから、グラスウールを使ってる人は遅れている。情報弱者だ!

っと、グラスウール反対派はマウントを取ってきます。

そしてもう一つ、施工レベルで性能が半減するというのがグラスウールの欠点というのもグラスウール反対派の意見です。

とはいえどちらも正しい情報です。

ですが、もっと広い視点で見ると

  • ネオマは断熱性能が高いけど高額。(家全体でウン十万円)
  • 施工レベルの性能低減はネオマも一緒

ネオマフォームだって、窓廻り・建物四隅・基礎or軒廻りでのサイズカットは必須です。そこがお粗末なら欠損になります。

要するに断熱材に何を使うかよりも、断熱材をどう施工するかが大事なところなのに、それを無視して断熱材だけを比較するのはナンセンスです。結局は施工が悪ければ性能低減です。

情報の表側も裏側も調べ、その上でどれを選択するかを考えるのが重要ですね!

もし選択する最後の最後で決めかねたときに、ビルダーへ相談するのが良いと思います。

僕も以前「グラスウールは絶対にやめるべき」というタイトルでお話ししていますが、僕はグラスウール推奨派です。

合わせて読みたい
【家の断熱材|グラスウールは絶対にやめるべき】断熱性能と大工の技術|徹底解説
【家の断熱材|グラスウールは絶対にやめるべき】断熱性能と大工の技術|徹底解説

内容をまとめると

  • グラウスウールは施工不良で性能半減する(100mm充填しても50mm相当の断熱レベル)
  • ローコスト住宅などは家一棟建てるのに手間をかけられない(大工が2ヶ月かかる家より、大工が1ヶ月で終わる家の方が圧倒的にコストダウンが可能)
  • その結果、一棟あたりの手間をかけられずグラスウールの施工不良が発生する
  • ただし、適切に施工すれば安価で断熱性能が高い家になる
  • 適切な施工のできるビルダーは、断熱以外でもしっかりした家を建ててくれる。ビルダー選びは重要です!

という内容です。

情報収集の方法一覧

参考までに家づくりをされている方の情報収集の方法を記載します。

  • 住宅情報の新聞
  • 企業のホームページ
  • SNS(インスタ・Youtubeなど)
  • 新聞・折込チラシ
  • 住宅展示場
  • オープンハウス
  • モデルハウス
  • ショールーム
  • ポータルサイト
  • 資料請求一括サイト

こんなにたくさん情報収集の場があります。

でも住宅展示場やショールームなど行動を伴う情報収集よりも、ネットやSNSを利用して手軽に情報収集した方が早くて多くの情報に触れることができますね。

家づくりの情報サイト ハウジングバザール

まとめ|正しい情報収集

家づくりの情報は、その業界の人が都合の良い発信をしていることが多々あります。

  • メンテナンスフリーと言われている素材なのに、毎年メンテナンスしないといけない塗装屋
  • 安価で高性能な素材より、2倍性能は良いけど5倍の価格がする素材を提案する断熱メーカー

などなど。

ある一つの側面だけではなくしっかり違う側面も調べることが大切です。

要するに、メリット・デメリットを調べて、自分たちにとって何が良いかを考えましょう。

信頼できる工務店がいれば、相談してみるのが良いですね。

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けんちくん
けんちくん
実務経験16年の建築士
はじめまして。建築士の「けんちくん」といいます。

2006年から注文住宅の会社に勤めていて、実務では「設計・営業・現場監督」をしています。

仕事として家づくりに携わっているので頻繁に家づくりの相談を受けています。

マイナー資格ではありますが、高気密高断熱の設計・施工に特化した「BIS-Master」です。

そんな業界歴16年の僕が運営しております。

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