土地探しの成功と失敗|土地探しの3つのポイントと土地の探し方【設計歴16年のプロが解説】
この記事はこんな僕が解説しています▼
- 2006年から注文住宅の会社に勤務
- 営業、設計、現場監督で現役サラリーマン建築士
- 実務で土地探し・プランニング・施工管理をしています
詳しいプロフィールはこちらからご覧ください!
家づくりを始める人と話す機会がたくさんある中で、次のような悩みを持っている方がたくさんいらっしゃいます。
土地探しの方法が分かりません。
土地探しのポイントってありますか?
人生はじめての土地購入。土地は気軽に売り買いできるものではないので購入前に慎重になるのは当然ですね。
良い土地だと思っても
- 果たしてこの土地を買ってしまって良いのだろうか
- もっと良い土地が他にあるんじゃないだろうか
と悩んでるうちに、すでに購入者が決まってしまうことはよくある話です。
あのときもっと早く申し込みしていれば・・・
と後悔する人も少なくありません。
本記事では注文住宅で16年設計している建築士の僕が、土地探しのポイントと具体的な土地の探し方についてお話しします。
これから土地探しをする方のお役に立てれば幸いです。
「タウンライフ」3つのサポート
- 希望の間取りプラン・資金計画を実現する土地の提案
- 土地探しの不安を解消、相談サポートが無料で受けられる
- 土地にあった、オリジナルの間取りプラン・資金計画書の提案
土地探しは住宅会社と一緒にするべき
家づくりを失敗する人たちの多くは、家づくりの順番をミスっています。
家づくりの成功手順は以下の流れと思っています。
ぜったいに家づくりのスタートを土地探しから始めてはいけません!
土地探しは最後の最後、住宅会社をある程度絞ってから住宅会社と一緒に土地探しをするべきと僕は思っています。
ただこのとき、住宅会社を一社に決める必要はなく複数候補があっても大丈夫です。
土地探しを通じて住宅会社を決める場合もあります。
土地相談を通じて良心的な営業担当と、微妙な営業担当をふるいにかけることができます。
良心的な営業担当と出会えればきっと良い家づくりになることでしょう。
土地探しを住宅会社と一緒に行う理由は、
- プロ目線でアドバイスをもらえる
- いざ土地を購入するとき一人だと決断しきれない
この2点が主な理由です。
要望に適している土地か
土地と要望がマッチしていないことがよくあります。
実際に相談された内容をお話しさせていただきますと、2階LDKを希望されている人がいて、その上で選んだ土地が普通の住宅街。
間取りは自由とはいえ、2階LDKを採用する場合は「なんとなく2階LDK」という理由だけではデメリット考えると、リスクがあります。
2階LDKのメリット・デメリットを詳しく知りたい方はこちらから。
他にもカーポートを要望されている場合、建築基準法的に計画が苦しくなることはよくある話です。
後述しているので、今すぐ知りたい方は下のボタンから。
このように設計する側としては要望に対してこの土地は・・・と感じることが多々ありますので、事前に僕たちにご相談いただければ土地探しに失敗する可能性は格段に減るはずです。
引っ越してから隣がとんでもない人だったら・・・。隣人ガチャに失敗したくない人はプロに依頼を。
\ ぜったいバレない /
/ 近隣調査の「トナリスク」\
土地の魅力を読み取る
この土地を買って良いのだろうかと不安に思う気持ちは、この土地にどんな家が建つのかがイメージできないという不安が大きいと思います。
この土地ではどのような間取り・暮らし方ができるのかプロからアドバイスをもらえると、不安な気持ちが解消でき、その上で土地を購入するかしないかの判断基準になりますよね。
僕たちプロが設計するにあたり、その土地をどう活かすかが腕の見せ所です。
教科書通りに間取りを計画するなら家族団欒スペースのリビングは南側に設けるのがセオリーですが、必ずしも教科書通りが良いとも限りません。
眺望や採光などの理由から、南側リビングよりも北側リビングの方が快適な空間なる可能性があります。
そのあたりもプロのアドバイスが参考になるはずです。
土地探しを失敗しない3つのポイント
土地探しでは次の3つポイントを意識すれば、大きな失敗を避けることができます。
予算オーバーの原因→土地と予算のバランス
土地探しの失敗にありがちなのが、全体の予算に対して土地代のウエイトが大きすぎることで、家にかけられる費用が少なくなってしまうことです。
家にかけられる費用が多いほど選択肢が広がります。
家の予算が4000万円の人と2000万円の人とでは、住宅会社を選ぶ選択肢に差が出て当然です。
予算が少ければ少ないほど、建てられる住宅会社は少なくなります。
土地にお金をかけすぎたことで肝心な家にお金をかけられず、建てたいと思う住宅会社を選ぶのではなく、予算で建てられる住宅会社を探すことになります。
つまりあなたが住宅会社を選ぶのではなく、あなたが住宅会社から選ばれる立場になるわけです。
土地を先に買った人の後悔(実例)
ここから実体験をお話しさせていただきます▼
すでに土地を申し込みされている段階の方がうちのモデルハウスを見て随分と気に入ってくださって、
ぜひお宅で建てたいからプランをしてほしい!
と、プランの依頼をされたものの予算を伺うと、トータル4000万円の予算に対して土地代が1800万円。
諸費用が約100万円くらいと考えると、建物にかけられる費用が2100万円。
高気密高断熱を手掛ける住宅会社として2100万円は正直なところ予算不足です。
もう少し土地代を抑えることができればといったところです。
2100万円で予算が足りないなんて随分とお高くとまってますね。と思われるかもしれませんが、目先の費用を安くすることが、必ずしも建主の為ではありません。
ちなみにその方は結局予算厳守ということから、他社で建てることにしたようですが
前もって相談してから土地を買えば良かった。
と少し後悔された様子でした。
「建ぺい率・容積率」で家の大きさが決まる
土地情報を見ると敷地面積(坪数)や坪単価の他に、よーく見てみると「建ぺい率・容積率」が記載されているはずです。
たとえば「建ぺい率40%・容積率80%」みたいに表現方法です。
2階建ての家が建ち並んでいるよく見る住宅街では
建ぺい率→30・40・50%
容積率→50・60・80%
が多いと思います。
土地の広さに応じてマックスで建てられる家の大きさが建築基準法で決められていて、家の大きさの上限は建ぺい率と容積率によって決まります。
それよりももっと大きい家を建てたい場合は、もっと広い土地を探すか、同じ坪数でも建ぺい率・容積率のパーセンテージが大きい土地を選ぶことになりますね。
では住宅街に多く適用されている「建ぺい率40%・容積率80%」を例に具体的な大きさ感を解説します。
容積率|敷地に対する延べ床面積
容積率=延べ床面積÷敷地面積
たとえば
容積率80%・敷地面積50坪という土地があった場合、上記の式に当てはめてみると
0,8=延べ床面積÷50 百分率なので80/100で「0.8」となります。
式を入れ替えると、延べ床面積=50×0,8
つまり延べ床面積が40坪までなら建築可能となります。
- 平屋の40坪でも良いし、
- 1階20坪+2階20坪の総2階建ての40坪でも良いですし、
- 1階30坪+2階10坪の2階建て+一部平屋建ての40坪でも良いです。
40坪の家は狭い、最低45坪は必要だよね。
って人は、逆に延べ床面積から最低限の土地の面積を決めるパターンもあります。
容積率80%・延べ床面積45坪
→ 0,8=45÷敷地面積
計算すると敷地面積は56,25坪必要になりますね。
容積率で延べ床面積の上限が決まります。
建ぺい率|敷地面積に対する建築面積
建ぺい率=建築面積÷敷地面積
敷地面積に対して建築面積の割合が建ぺい率です。
建ぺい率が50%なら土地に対して建築面積は50%まで
建ぺい率が80%なら土地に対して建築面積は80%まで
50坪の土地で建ぺい率40%なら建築面積で20坪の家まで建てられます。
建築面積|空から見下ろした家の大きさ
建築面積は聞き馴染みがないと思うので、ざっくり解説すると敷地を空から見下ろしたときの家の大きさです。
同じ40坪の家でも建築面積は次のように変わってきます。
- 40坪平屋は建築面積は40坪
- 1階20坪+2階20坪の建築面積は20坪
- 1階30坪+2階10坪の建築面積は30坪
- 1階10坪+2階30坪の建築面積は30坪
ポイントは敷地を空から見下ろしたときの建物の大きさです。
敷地を見下ろしたときの大きさになるので、カーポートを計画するなら当然建築面積に含まれます。
容積率クリアでも建ぺい率がアウトの場合も
敷地面積50坪で建ぺい率40%・容積率80%の場合
- 建築面積はマックス20坪まで
- 延べ床面積はマックス40坪まで
つまり家の大きさは、1階はマックス20坪まで、2階はマックス20坪まで、延べ床面積マックス40坪の大きさまで建築可能です。
それ以上の広さが必要であれば、敷地が50坪では足りないということになりますね。
カーポートが必須な人は土地を探すときは建ぺい率と敷地面積を注意して見る必要がありますね!
カーポートを計画するなら台数に応じて下記の広さの建築面積が必要になります。
- カーポート1台分で5坪程度
- カーポート2台分で9坪程度
土地探しは待ったなし!購入の意思が決まったらすぐ電話
申し込み順に土地を買う権利があるので「この土地買おうかな、どうしようかな」と悩んでるうちに第三者から申し込みが入ったらアウト。
人気の土地はすぐに買い手が決まるものです。購入する意思が固まったならすぐに申し込むべきですね。
土地を買うまでの流れです。
店頭に行って「この土地」申し込み入ってます、と言われたらまた振り出しです。
電話で空き状況を確認して、申し込みが入ってなければ申し込む旨を伝える方法が良いかもしれませんね!
不動産を購入する前段階で、土地の購入希望者が売主に対して「物件を購入したい」という意思表示を行う書類です。
審査に受かると次のステップです。審査に落ちると・・・家づくり中断です。
いよいよ売買契約を締結です。売買契約の締結で自分の土地になるまで目前です。
必要な手続きは→手付金の支払い・重要事項説明・金融機関と金銭消費貸借契約(金消契約)
手付金を除いた残金の支払いをして、ようやく自分の土地になります。
万が一申込した時点で2番手・3番手になったとしてもチャンスはあります。
1番手の人が住宅ローンの事前審査に落ちてしまったりと何かしらの理由で2番手が繰り上げで購入権利が巡ってくることもあります。
とはいえ買う意思があるなら1番に手を挙げたいところ。
土地購入に迷いがあるならプロにご相談ください。
その土地での暮らし方や間取りのアドバイスができるので、購入するしないの判断しやすくなるはずです!
土地探しの方法
土地探し中ですが、どうやって探したら良いか分かりません。
こんな人に僕がオススメしているのは次のステップです。
STEP1|ネット・ポータルサイトを活用
寝る前とかちょっとした空き時間に土地探しが可能で、SUUMOやat homeなどのポータルサイトでは新着情報をアプリに通知する機能もありますから便利です。
たくさん見ると土地の相場感を掴めるので最初のステップにオススメ!
SUUMO・東急リバブル・at home・三井のリハウス・ホームズ・いえらぶ・nifty不動産・オウチーノ・Yahoo!不動産・不動産連合隊
などなど、結構たくさん種類があります。
SUUMO・東急リバブル・at home・三井のリハウス
まずは大手の情報から見て行った方が効率的!
STEP2|不動産会社行く
不動産会社に集まった土地情報はすべてポータルサイトに載せているわけではありません。
ポータルサイトに載せるとお金がかかりますから、できれば不動産会社の自社サイトで売りたいところ。
水面下の情報は不動産会社に集まっているので、まずは一度足を運んでみるべきです。
三井のリハウスとか東急リバブルとか、ネットでも見ることはできるとはいえ実店舗に行って担当者と話を聞くのがおすすめです。
実店舗で担当者がつけば、
公開前の土地情報を先に教えてくれる場合もあるのでオススメです!
STEP3|自力で探すb
売地看板が立っていない空地の土地所有者に直談判で土地を買うなんていう強者もいらっしゃいます。
法務局で土地所有者を調べることができるし、めんどいと感じれば不動産会社に仲介してもらうことも可能だったりするので、相談してみるのもアリ?
ネットもダメ、不動産会社もダメ。そんなときの最後の手段にどうぞ。
土地探しのポイント|まとめ
土地選びにミスると取り返しがつかないことになります。
手付金は無駄になるし、買った土地を売るにも仲介手数料がかかります。住宅ローンを組んで土地を購入すればその間の利息の支払いもありますから大損です。
この土地で本当に良いのだろうか、と一人で悩むよりも、やはり住宅会社と一緒に土地探しするのがオススメです。
もし住宅会社を絞りきれていないなら、タウンライフ株式会社の土地探しサービスを活用するのも一つの方法です。
タウンライフでは土地探し無料の相談サポートも実施しているので、一人で土地を決めてしまうくらいなら利用する価値は十分あります。無料ですから。
家を建てるのが家づくりではなく、土地探しから家づくりはスタートしています。
後悔しない家づくりのためにも土地探しは慎重に!そして決断したなら他から申し込みが入る前に。では良い家づくりを!